柴田元幸の朗読会に行ってきた

柴田元幸の朗読会に行ってきた。翻訳したレベッカ・ブラウンの『ゼペット』の刊行記念朗読会で、京阪神をまわっているそうだ。 氏の翻訳した小説はいくつか読んでいる。例えばピンチョン『メイスン&ディクスン』、ポール・オースター『ムーン・パレス』、マ…

小説を読む気力・体力・+αについて

sekibang.hatenadiary.com id:Geheimagentさんのブログを読んで共感することがあった。最近、というか数年前からピンチョンとかちょっと難しめの小説を読むのが辛くなってきたと感じている。 ピンチョンは『重力の虹』は読んでないものの、5冊くらい読んでい…

はじめての高野秀行

異国トーキョー漂流記 (集英社文庫) 作者:高野秀行 集英社 Amazon 幻獣ムベンベを追え (集英社文庫) 作者:高野 秀行 集英社 Amazon 高野秀行の『異国トーキョー漂流記』と『幻獣ムベンベを追え』を読んだ。氏の本は初めて読む。何度か名前を聞いてはいたもの…

トイレで読むのに適した本 :トイレ・ブックのすすめ

この一年くらいトイレで本を読むようになった。カレンダーの絵を眺めているのもいいけど、トイレで読むのに適した本もある。そんなトイレ・ブックを紹介します。 まずどういった本がトイレ・ブックに適しているか。なんといってもサッと読めるものが良い。「…

その本を読む時間が俺にはあるのか

測りすぎ――なぜパフォーマンス評価は失敗するのか? 作者:ジェリー・Z・ミュラー みすず書房 Amazon 『測りすぎ』を読んだ。教育や警察のような、公的なものにまで測定して評価をすることが蔓延している社会に警鐘を鳴らす本。 この本では教育や警察はもちろ…

近くて遠い大阪:読書メモ『「それから」の大阪』

「それから」の大阪 (集英社新書) 作者:スズキナオ 集英社 Amazon スズキナオ氏の『「それから」の大阪』を読んだ。コロナ禍の大阪と、大阪に住む人の様子を綴った本。冒頭に「"平熱の大阪"を知ってもらいたい」と書いてある通り、氏の文章自体に平熱感を感…

個人書店にはロマンがある:読書メモ『本屋、はじめました』

本屋、はじめました 増補版 (ちくま文庫) 作者:良雄, 辻山 筑摩書房 Amazon 『本屋、はじめました』は西荻窪でTitleという本屋さんをしている人(辻山さん)が書いた本。リブロの書店員を経て自分の店を持つまでの話が書かれている。この本で面白いのは、巻…

雑誌のバックナンバーを買おう

たまに古本屋で雑誌のバックナンバーを書う。買いそびれたものを見つけたり、なんとなく面白そうだと思って買うこともある。 雑誌は食後とか暇な時にぱらりと読んでいる。読むというより写真を眺めるという感じ。本を読むのは疲れているし、ネットを見るのは…

『シェフたちのコロナ禍』、久々に行った店のこと

シェフたちのコロナ禍 道なき道をゆく三十四人の記録 作者:井川 直子 文藝春秋 Amazon 『シェフたちのコロナ禍』を読んでる。はじめの緊急事態宣言があった時期の、飲食業界の人たちのインタビュー集。東京の評判のお店が対象になっているから限定的な範囲の…

積読するのか、しないのか

積読してる人の話を聞いた。数十冊も積読してるとか積読専用の棚があるとか。ついつい買ってしまうそうだ。基本的に自分は積読はしてない。理由をまとめてみる。 積読する場所がない単純に収納スペースの問題。うちには本を置くスペースが少ない、だから積読…

読書メモ:『メタバースとは何か』

メタバースとは何か~ネット上の「もう一つの世界」~ (光文社新書) 作者:岡嶋 裕史 光文社 Amazon ニュースでチラホラ見るメタバースという言葉、実際のところなんだと思って読んでみた。 読み終わったけど、結局まだわからないなーというのが正直な感想で…

読書メモ:『神々の沈黙』

神々の沈黙―意識の誕生と文明の興亡 作者:ジュリアン ジェインズ 紀伊國屋書店 Amazon 『神々の沈黙』を読んだ。雑誌『BRUTUS』の村上春樹特集号で村上春樹がおすすめしていた本。51冊のおすすめ本の中でこれが一番面白そうだった。600ページ超の大著でかな…

第六回文学フリマ京都にいってきた

文学フリマ京都に行ってきた。文学フリマもだし、同人誌即売会に類するもの自体も初めてだった。 11時過ぎに行ったけど会場はそれほど混んでなかった。見本コーナーと販売コーナーが分かれていて、先に見本コーナーで目星をつけてから販売コーナーに行くとい…

読書メモ:『実力も運のうち』

『実力も運のうち』を読んだ。マイケル・サンデル先生の本。 実力も運のうち 能力主義は正義か? 作者:マイケル サンデル 早川書房 Amazon 『実力も運のうち』は邦題だけど、今年話題になった「親ガチャ」という言葉もそうだけど、なんとなく漂っていてる不…